2024年10月24日から25日まで、上海図書館が主催する「上海国際図書館フォーラム2024」(SILF2024)が、上海図書館東館で開催されました。今回のフォーラムは、「図書館-デジタルが与える力と永続的な発展」をテーマに、このデジタル時代に図書館の持続的な発展が面するチャンスと試みを深く討論するねらいがあります。
フォーラム開幕の当日、オーストラリア、米国、スロバキア、中国それぞれから9名の図書館業界および関連する分野の専門家らが、学術的な内容をシェアし合い、米国、カナダ、オーストラリア、スロバキア、英国、ドイツおよび中国国内の北京、西安、太原、南京、広州、上海、香港といった各地から300名余りの代表者らが参加しました。中国共産党上海市委員会宣伝部副部長である潘敏氏、中国国家図書館中国共産党委員会書記であり副館長でもある陳櫻氏、国際図書連盟主席のヴィッキー・マクドナルド氏がそれぞれ開幕セレモニーであいさつしました。メイン報告プログラムでは、国際図書連盟主席であるヴィッキー・マクドナルド氏、中国国家図書館中国共産党委員会書記および副館長である陳櫻氏、アマゾン・クラウド科学技術上海人工知能研究院院長そして見識が深い主席科学者である長峰氏らが、「情報の運用そして情報は全ての人のために持続可能な未来を築く」、「デジタルで運営する図書館の持続可能な発展」、「AIがもたらす影響-学習、読書そして教育」をテーマに順番に講演し、各々の考えや知見をシェアしました。
当日午後の大会報告プログラムでは、米国サンフランシスコ公共図書館館長であるマイケル・ランバート氏、中国首都図書館館長の毛雅君氏、米国ニューヨーク州クイーンズ区公共図書館館長のニック・バロン氏、中国浙江大学未来図書館館長の黄晨氏、スロバキア国立科学図書館館長のオルガ・ドクトロワ博士、上海図書館副館長の徐強氏らがそれぞれ興味深い報告をし、参加者と意義深い時間を共にしました。
今年のフォーラムでは、メイン会場とサブ会場を設けて行うスタイルが採用され、10月25日のフォーラムでは4つの会場が設置されプログラムが執り行われました。各々の会場では、読書推進、デンタル人文、情報の組織、ボーダーレスな協力といったテーマのポイントや先進的な議題に焦点を合わせ、各学界、関連業界そして業界外から訪れた40名ほどの国内外の専門家らが研究討論において交流を図りました。
際立った点として、今年のフォーラムにおけるメインビジュアルは、初めてコンテンツ生成式人工知能(AIGC)を採用しました。書籍、情報のピーク、無限の波といったイメージを超現実的に映し出し、趣のある読書の風景や空間を表現しました。これは、AI技術と読書推進のイノベーション融合のひとつと言えるでしょう。