ホーム >> 中国図書館だより >> テキスト
中国図書館だより
第十八回中国国民読書調査の結果が発表される

4月23日の午後、中国出版研究院が第十八回中国国民読書調査の結果を発表しました。
 1999年から、中国出版研究院の組織機関が実施している中国国民読書調査は十八回目を数え、2020年8月から全面的な調査が行なわれ、その結果が公表されました。今回の調査は「同一基準と比較性」という原則に基づき、これまでと同様4分野のアンケートにより、全年齢を敷衍する手法で行なわれました。未成年を3つの年代(0-8歳、9-13歳、14-17歳)ごとに分け、それぞれのグループに異なる3カテゴリーのアンケートを展開しました。本調査における主だった結果は以下の通りです。

1)2020年の中国における成人した国民の読書率は安定して伸びており、紙媒体図書の読書率およびデジタル化された媒体の読書において、共に増加が見られる。
2)スマホやインターネットを使用した読書は、成人した読者が行なう主要な読書スタイルとなっており、中高年においてもその割合は増加している。
3)2020年における中国の成人した読者が、紙媒体および電子化された媒体の書籍を閲覧した回数は共に前年を上回り、読書を好む人が継続して増加している。
4)様々な異なる媒体を通し読書するという観点から見ると、成人した読者が毎日スマホを媒体として閲覧する時間が最も長く、読書時間は前年よりいくらか伸びている。
5)音声で聞く読書形式を利用する成人した読者が増加しており、オーディオブックといったメディアの多元化が見られる。
6)「紙媒体の図書を読む」成人読者の比率が上昇傾向にあり、三割近い読者が図書閲覧に関わる全体的な現状に満足していることが分かった。
7)全国民閲覧イベントについて知っている成人した国民は七割以上で、イベント参加の頻度や満足度は比較的高い。
8)中国の都市部および農村部に住む人の、公共図書閲覧サービス施設に対する満足度は比較的高い。
9)0-17歳の未成年における図書閲覧率および閲覧数は、いずれも前年を上回り、七割を超える未成年がデジタル化された図書に接している。
10)2020年における中国の図書閲覧指数は70.45ポイントで、そのうち個人による閲覧指数は73.05ポイント、公共サービスを利用した閲覧指数は67.63ポイントだった。