中国図書館だより
中国におけるリビングライブラリーが
リビングライブラリーは、ざん新な組織プログラムを有しており、一新させた伝統的な読書スタイルを生の現場で体験できるモデルで、英国、ノルウェー、ハンガリー、ドイツなど50近い国々において一気に広まった図書館イベントですが、このイベントやサービス理念については徐々に整備されつつあります。
中国において最も早くリビングライブラリーイベントを取り入れたのは、上海交通大学図書館で、その後、上海、大連、北京、成都など各地の図書館が試験的に始めてゆき、あっという間に中国全土に広まりました。
中国で知名度の高い大学がリビングライブラリーイベントを開催した結果、良い成果が見られ、南京師範大学図書館、武漢大学図書館、上海交通大学図書館においては、長期的にこのイベントを行う計画が立てられています。
そのため、各省(市)の地方公共図書館は、リビングライブラリーのサービス分野における模索が行なわれています。海南市におけるオンラインによるリビングライブラリーは2012年にスタートし、すでに34回開催されており、オンラインとオフライン両面での活動がすでに定着しています。上海浦東図書館は39回実施しており、生活に密着したイベントを毎回開催しています。黒竜江省図書館によるリビングライブラリーは、日常生活の一部として催され、200回余りのイベントが展開されてきました。こうした公共図書館をモデルとし、リビングライブラリーイベントは、ますます普及してゆく兆しを見せています。
出典:李宇等「リビングライブラリーに基づく読書推進サービスモデル研究」
四川図書館学報、2020(06) 65-68