中国図書館だより
新書紹介:「未来へ向かう公共図書館が歩むべき道」
筆者:王世偉
出版日:2020年9月
出版社:上海社会科学院出版社
ISBN:9787552032024
内容の紹介
この本には、今の公共図書館がこれから歩むべき道について、筆者が考察した事柄や研究結果に基づいた思いが綴られています。歩むべき道には、公共図書館による未来に備えた戦略やイノベーション、そして考証する思考が含まれています。中国における公共図書館の進むべき未来には、哲学的なテーマを有する根本を見据えた、戦略的な論点からぶれないことが求められています。
筆者は、「問学編」、「問道編」、「技術編」、「建築編」、「文献編」の5つの分野から論述しており、「問学編」では、学問研究方法や古書整理の姿勢などについて、「問道編」では、中国における公共図書館の発展の道のりやトレランスの発展が取り上げられ、「技術編」では、人工知能と図書館サービス、デジタルドライブと図書館情報教育といったテーマが扱われています。さらに「建築編」では、大都市図書館空間、建築デザインなどについて論じられ、「文献編」では、顧廷龍氏、張元済氏、李玲璞氏といった学者らに関わる文献学や故事、灰色文献などについて言及しています。
作者の紹介
王世偉:上海社会科学院情報研究所元所長および研究員。図書館学、情報学、歴史文献学などの分野で豊富な研究成果を得ている。最近は、シンクタンクでの研究やビッグデータとナショナルセキュリティに関わる研究にいそしんでおり、多岐にわたる国家社会科学基金重大プロジェクトチームのチーフとしても活躍している。これまでに、米国、日本、英国、ドイツなどに特別講師として度々招かれている。