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アマゾン(中国)が「国民読書報告」を発表 

23日の世界図書デーを前に、アマゾン(中国)は7年連続となる「国民読書報告」をこのほど発表した。報告によると、中国で最も人気の図書ジャンルは、依然として古典·名著だった。また、年齢層ごとに、それぞれ好みのジャンルがあることがわかった。その他、デジタル読書が、読書を促す積極的な役割を果たしており、読者の有料デジタルコンテンツも積極的に利用されるようになっている。

 過去1年、中国の人々の読書に対する熱意が高まり続け、読者の6割が個人の年間スケジュールに「読書」を盛り込み、25%が「読書が生活において重要な部分を占めるようになっている」との見方を示した。

 1年間の読書量を見ると、読者の5割が「10冊以上」と答え、「3冊」以上が94%にも達した。読書する1日当たりの時間を見ると、46%が「30分から1時間」、約3割が「1時間以上」と答えた。夜間や就寝前に読書するという読者の割合は74%となっており、寝室が主な読書場所となっていることがわかる。

 読む本のジャンルを見ると、古典·名著が依然として最も人気となっている他、中国や外国の文学作品、社会科学·人的·文化、歴史·伝記なども人気だった。年齢層によって、好みのコンテンツや特徴も異なっている。50後(1950年代生まれ)、60後(60年代生まれ)の読者は古典·名著、歴史·伝記の割合が最も高く、70後(70年代生まれ)、80後(80年代生まれ)の読者は社会科学·人的·文化、経済管理などのジャンルを好み、90後(90年代生まれ)、00後(2000年代生まれ)の読者は、中国や外国の文学作品、特に、SF、ネット文学作品を非常に好んでいる。

 調査によると、過去一年、読者の46%が紙媒体書籍と電子書籍の両方を読み、29%は主に電子書籍を読んでおり、前年比6%増となった。また、電子書籍は、読者の読書行為において積極的な役割を果たしており、読者の7割以上が「デジタル読書があるので、読書量が増えている」と感じており、うち4割の読書量は明らかに増えていた。デジタル読書がけん引する形で、有料コンテンツの利用意欲も読書量と共に上昇している。読者の約8割が有料電子書籍を好んで読んでいるとした。

 その他、今回の調査では、保護者が子供と一緒に読書することをどれほど重視しているかにも迫った。保護者の約8割は、「普段子供と一緒に読書する」と答え、6割は「自分の子供が過去1年に読んだ本は10冊以上」と答えた。「20冊以上」も33%に達した。ほとんどの保護者が、子供の夢は幼年期や思春期にほぼ形成されると考え、保護者の95%が「読書が子供が夢をかなえる点で、非常に積極的な意義を持っている」との見方を示した。

 この春、新型コロナウイルス感染拡大防止対策が実施され、多くの人がそれに合わせて自宅待機し、その時間を有効に利用して、本をたくさん読んで、精神的慰めを得たり、自己啓発したりしている。今回の調査では、読者の7割以上が、「感染拡大防止対策実施中、読書量が普段より増えた」と答えた。

 アマゾンが展開する電子書籍リーダーKindle(中国)の読書統計によると、感染拡大防止対策実施期間中「ホット·ゾーン」、「ペスト」、「コレラの時代の愛」など、感染流行や伝染病関連の作品が注目を集めている。(編集KN

「人民網日本語版」2020421