2019年度、中国国内で質の高い閲覧環境を備えた図書館が相次いで設立され、建物が新築あるいは内容に改良が図られました。これにより、公共文化サービスの総合化が具現化されただけでなく、文化と観光が融合した新たなランドマークともなっています。
1、新疆図書館
2019年9月20日に開館。総建築面積5万6千平方メートル、蔵書数500万冊、閲覧座席数3000席を擁する。展覧エリア、学習育成エリア、街書房、マルチ会議ルームなど工夫を凝らした機能的エリアが充実している。
2、河南省洛陽市図書館
2019年3月31日に開館。旧館を改築し新館とした。土地面積は4.7ヘクタール、総建築面積は3万2千平方メートルほどあり、200万冊余りの蔵書を擁し、閲覧座席数は2,400席。モジュール化の理念と隙間の無い大空間を採用したエリアを特徴としている。
3、山東省済寧市図書館
2019年4月30日に開館。2万9,600平方メートル余りの閲覧およびイベントスペースを擁しており、「新設」朗読亭、超新星AI図書館ロボットといったインテリジェンス化された設備を多種有している。
4、安徽省滁州市図書館
2019年5月22日に開館。建築面積約2万5千平方メートル。100万冊近くの蔵書を有し、閲覧座席数は1,000席余り。「公園の図書館」を建設理念として建てられた。
5、新疆ウイグル自治区クズルス・キルギス自治州図書館
2019年7月29日に改築が完了し同日に開館。面積は6,240平方メートルあり、文献閲覧室、児童閲覧室、ブックバー、視覚障碍者閲覧室、重要文献書庫など15のエリアが新設され、蔵書数は18万冊。
6、安徽省六安市図書館
2019年8月23日に開館。総建築面積は約2万平方メートル、総投資額は1.6億人民元(1元≒15.5円)。サービス人口120万人、蔵書数は120万冊。
7、江西省景徳鎮市図書館
2019年9月8日に開館。建築面積は1万5千平方メートル、蔵書数61万冊、15のサービスカウンターを有する。国家一級図書館であり、全国古書重点保護機関、全国全民読書モデル基地に指定されている。
8、江蘇省蘇州第二図書館
2019年12月10日に開館。中国国内で唯一の大型スマートライブラリを有するほかに、公共図書館サービス、文献メモリシステム、付帯サービスの三大機能を擁している。建物の外観は、回転する紙をコンセプトにしたデザインを採用しており、積み重ねられた本をイメージさせる設計が施されている。
9、湖南省瀏陽市図書館
2019年12月27日に開館。バリアフリー化された館内は、オープンスペースにオープン閲覧書棚システムを採用しており、自動化サービスシステムやスマートシステムが導入されている。建物全体をカバーするWi-Fiサービスも備えられている。
10、福建省泉州市図書館
2019年12月27日に開館。ランドマークとなっている「4つの花びら」のひとつに当たる施設。総建築面積は4万6千平方メートル、140万冊の蔵書を有する。
出典:図書館報2020年1月17日