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中国図書館だより
李政道図書館が上海交通大学閔行キャンパスに完成
 
   12月28日、図書館、公文書館、博物館、科学技術館、芸術館一体型の李政道図書館が、3年間の建設期間を経て上海交通大学閔行キャンパスに完成しました。
  中国人初のノーベル物理学賞受賞者の一人で今年88歳になった李政道氏は、テレビ会議方式で完成式典に参加し、「中国には、各時代に新しい才能を持つ者が現れ、英雄は少年の頃から才覚を発揮するという言葉があります。私は生涯に渡って収集してきた科学文献や研究時の原稿などを、上海交通大学に寄贈しました。来館する青年諸君がこれらの資料から啓発を受け、科学界の頂点に立つことを願っています。」とあいさつの言葉を述べました。
  教育部は2011年9月1日、総床面積6500㎡の李政道図書館を上海交通大学閔行キャンパスに建設することを承認しました。銭学森図書館に続き、国立人物記念図書館が同大学キャンパスに建設されることになったのです。
現時点で同図書館には、李氏が寄贈した各種資料、美術品、論文など約3400点、手書き原稿約5700点、信書約4万点、図書やオーディオ・動画資料約2万点が収蔵されています。
  入り口近くの展示ケースには、ノーベルの肖像が刻印された大きな金メダルと受賞証書が展示されており、李氏の「ノーベル賞受賞人生」を祖国に還元したいとの思いを知ることができます。また、展示館の教育セクションには、李氏が提唱した少年クラス、博士号取得後の制度、国家自然科学基金制度、北京電子陽電子衝突型加速器プロジェクトなどに関する歴史的資料も収められています。
  同図書館の壁に展示されているのは、一生を通じて科学と芸術の融合を唱導してきた李氏が書いた「格」や「粲」などの書です。李氏は去年、各科学研究基金の残りを全額交通大学に寄付し、「李政道科学・芸術講座基金」を設立しました。
情報源:http://newspaper.jfdaily.com/jfrb/html/2014-12/29/content_52741.htm