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出版物案内

中国の図書館と図書館学 歴史と現在

筆者: 呉建中、邱五芳、金暁明、範并思、沈麗云著 沈麗云、櫻井待子、川崎良孝訳
定価:3675円
ISBN:978-4-8204-0907-6
出版社:発行: 京都大学図書館情報学研究会 発売:日本図書館協会
内容の紹介:

    中国の図書館もまた長い伝統を誇っている。殷商時代の文字を刻んだ甲骨を収納する「亀室」を「図書館」の祖とみなすことができれば、その歴史は3,400年を超える。古代では、図書の収蔵、管理、研究、校勘、および刊行事業を担当する機関は「蔵書楼」と呼ばれた。蔵書楼の歴史は古代の図書館史の中核をなす。蔵書楼は豊富な古典籍を収蔵、保存、伝達する役割を担った。蔵書文化がなければ、中国の歴史文化もない。同じように蔵書楼がなければ、中国の図書館事業もない。近代の図書館は、半封建、半植民地という歴史的状況の下で生まれ、発展し、1930年代に最盛期を迎えた。第2次世界大戦後、中華人民共和国が成立して図書館は新しい発展段階を迎えた。とりわけ「改革開放」以後、飛躍的な成果をあげている。本書はもともと中国語になっている図書を翻訳したのではなく、当初から日本での刊行を意識して執筆したものである。そうした点からも、幅広く日本の読者に読んでいただくことを願っているし、中国の図書館にいっそう関心が高まり、豊かな学術的な交流や人的交流が展開されることを願っている。