出版物案内
我々がいない世界
- 筆者: アラン・バイスマン
- 定価:30.00元
- ISBN:978-7-5439-3360-6
- 出版社:
- 内容の紹介:
全く新たな視角から地球に対する人類の影響を考察した本書は、我々がいない世界への想像の旅に読者をいざなう。
「我々がいない世界」が描く構図は次の通り。人類が消滅して数日後、ニューヨーク地下鉄の路線跡に氾濫する洪水は都市部の基礎を蝕んでゆく。また各都市の崩壊に伴い、縦横に交差するアスファルト道路は次第にジャングルに飲み込まれてゆく。ここではさらに化学物質で汚染された農場が原始的な状態に戻る様子、おびただしい数の鳥類が繁栄すること、都市部の熱供給がなくなるためゴキブリが絶滅の危惧にさらされることなどが描かれる。本書はまた、人類による破壊活動の中でも永遠になくなることのないものが何であるかを語る。また我々の最も優れた芸術と文明のうち何が最も長く残るかについても論じられている。
本書は繊細なタッチで描かれた写実文学である。科学的根拠に基づき読者を飽きさせない語り口は、読者をして知らずのうちに著者の結論に納得させることになる。我々がこの星にどんな影響を与えているかを深く分析する本書はユニークな視点を開いてくれるのである。